はじめに
「毎回同じ条件を指示するのが面倒」
「プロジェクトのルールをClaude Codeに覚えてほしい」
「チームで使っていて、メンバーによってClaudeへの指示がバラバラになっている」
こうした問題を解決するのがCLAUDE.mdです。プロジェクトのルート直下に置くだけで、Claude Codeがセッション開始時に自動で読み込む「AIへの指示書」として機能します。
前回の第4回:VS Code連携を読んだ方は、この記事でCLAUDE.mdを活用してさらに効率を上げましょう。
目次
- CLAUDE.mdとは何か
- CLAUDE.mdの作成方法
- 書くべき内容・書き方のコツ
- WordPressプロジェクト向けCLAUDE.mdテンプレート
- チームでの活用方法
- Auto Memory(自動メモリ)との違い
- まとめ
1. CLAUDE.mdとは何か
基本定義
CLAUDE.md は、プロジェクトのルートディレクトリに配置するMarkdownファイルです。Claude Codeはセッションを開始するたびにこのファイルを自動で読み込み、記載されたルール・コンテキストを前提に作業を行います。
人間に例えると、新しいプロジェクトに参加したときに渡される「プロジェクト概要書」や「コーディング規約」のようなものです。
CLAUDE.mdがない場合との違い
| 状況 | CLAUDE.mdなし | CLAUDE.mdあり |
|---|---|---|
| プロジェクトの概要 | 毎回説明が必要 | 自動で把握している |
| コーディング規約 | 毎回指示が必要 | 最初から遵守している |
| 使用するライブラリ | 毎回説明が必要 | 自動で理解している |
| 禁止事項 | 忘れることがある | 常に守られる |
2. CLAUDE.mdの作成方法
手動で作成する
プロジェクトのルートディレクトリに CLAUDE.md というファイルを作成します。
cd ~/your-wordpress-project
touch CLAUDE.md
Claude Codeに作成させる
Claude Codeに「このプロジェクト用のCLAUDE.mdを作って」と指示することもできます。
> このWordPressプロジェクトを分析して、適切なCLAUDE.mdを作成してください。
プロジェクトの構成・使用しているテーマ・主要なプラグインを把握した上で、
作業ルールをまとめてください。
3. 書くべき内容・書き方のコツ
書くべき内容
CLAUDE.mdには以下の内容を記載すると効果的です。
① プロジェクトの概要 サイトの目的、ターゲット、技術スタックなどの基本情報。
② コーディング規約 インデント、変数名の命名規則、コメントの書き方など。
③ 使用しているライブラリ・フレームワーク 「jQueryを使っている」「ACFプラグインが前提」など。
④ 禁止事項 「プラグインファイルを直接編集しない」「wp-config.phpに触れない」など。
⑤ よく使うコマンド デプロイコマンド、ビルドコマンドなど。
書き方のコツ
- 箇条書きで簡潔に書く(長文より短い箇条書きの方が読み込み効率が良い)
- 具体的に書く(「適切な方法で」ではなく「WordPress標準関数を使って」)
- 定期的に更新する(プロジェクトの変化に合わせてメンテナンスする)
4. WordPressプロジェクト向けCLAUDE.mdテンプレート
以下はWordPressサイトの運営に使えるCLAUDE.mdのテンプレートです。
# プロジェクト概要
## サイト情報
- サイト名:〇〇株式会社 公式サイト
- WordPress バージョン:6.5以上
- PHP バージョン:8.2
- 使用テーマ:my-child-theme(Twenty Twenty-Fourの子テーマ)
## 主要プラグイン
- Advanced Custom Fields(ACF):カスタムフィールド管理
- Yoast SEO:SEO管理
- WooCommerce:EC機能(バージョン8.x系)
- Contact Form 7:お問い合わせフォーム
# 開発ルール
## 基本方針
- プラグインファイルは直接編集しない。必ず子テーマまたはカスタムプラグインで対応する
- functions.phpへの追加は必ず適切なフックを使うこと
- wp-config.phpには触れない
- デバッグモード(WP_DEBUG)は開発環境のみtrueとし、本番環境では変更しない
## コーディング規約
- インデント:スペース4つ
- PHPのタグ:短縮形(<?)は使わず、必ず<?phpを使う
- 出力時は必ずエスケープ処理を行う(esc_html、esc_url、esc_attr等)
- 変数名:スネークケース(例:$post_title)
- 関数名:プレフィックスに「mytheme_」をつける(例:mytheme_enqueue_scripts)
## セキュリティ
- ユーザー入力は必ずサニタイズする(sanitize_text_field等)
- nonceチェックを必ず行う
- 直接SQLクエリは使わず、$wpdbを使う場合はprepare()を必ず使用
# よく使うコマンド
## WP-CLI
- バージョン確認:wp core version
- プラグイン一覧:wp plugin list
- キャッシュクリア:wp cache flush
- データベース最適化:wp db optimize
## デプロイ
- ステージング:git push origin staging
- 本番:git push origin main(要レビュー承認後)
# ディレクトリ構成
wp-content/ ├── themes/ │ └── my-child-theme/ ← メインの編集対象 │ ├── functions.php │ ├── style.css │ └── template-parts/ ├── plugins/ │ └── my-custom-plugin/ ← カスタム機能はここに追加 └── uploads/ ← 触れない
# 注意事項
- uploadsディレクトリのファイルは絶対に変更しない
- データベースへの直接操作は行わない
- 本番環境のファイルには直接アクセスしない(ローカル環境で開発後にデプロイ)
5. チームでの活用方法
Gitで管理する
CLAUDE.md自体をGitリポジトリにコミットして管理することで、チーム全員が同じルールをClaude Codeに適用できます。
git add CLAUDE.md
git commit -m "Add CLAUDE.md for project-wide Claude Code settings"
個人設定との使い分け
CLAUDE.mdはプロジェクト全体のルールを記述します。個人的な好みの設定(返答の文体など)はグローバル設定ファイル(~/.claude/CLAUDE.md)に記述することで、プロジェクトと個人設定を分離できます。
6. Auto Memory(自動メモリ)との違い
Claude CodeにはAuto Memoryという機能もあります。作業中に学習した情報(ビルドコマンド、デバッグの知見など)を自動でメモリに保存し、次のセッションで活用します。
| 機能 | CLAUDE.md | Auto Memory |
|---|---|---|
| 作成者 | 人間が手動で記述 | Claude Codeが自動で記録 |
| 内容 | プロジェクトのルール・制約 | 作業中に学んだ知見 |
| 管理 | Gitで管理可能 | 自動管理 |
| 用途 | 開発規約・禁止事項 | ビルドコマンド・デバッグ結果 |
両方を活用することで、Claude Codeがプロジェクトをより深く理解した状態で作業できます。
7. まとめ
CLAUDE.mdとは:
- プロジェクトルートに置くMarkdownファイル
- Claude Codeがセッション開始時に自動で読み込む「プロジェクト指示書」
- 毎回同じ条件を説明する手間を省ける
書くべき内容:
- プロジェクト概要・使用テーマ・主要プラグイン
- コーディング規約・命名規則
- 禁止事項(プラグイン直接編集禁止など)
- よく使うコマンド
チーム活用:
- GitでCLAUDE.mdを管理することでチーム全体のルールを統一できる
次回の第6回:エージェントモードと自律的コーディングでは、Claude Codeが自律的に複数ファイルを編集するエージェントモードの活用法を解説します。
よくある質問(FAQ)
Q. CLAUDE.mdはどのくらいの長さが適切ですか?
A. 長すぎるとClaude Codeの処理負荷が増えます。最重要な情報を絞り込んで、200〜500行程度に収めることをお勧めします。詳細なドキュメントはリンクで参照する形にしましょう。
Q. CLAUDE.mdをGitの管理から除外した方が良いですか?
A. チームで使う場合はGitで管理することを推奨します。ただし、APIキーや認証情報は絶対に書かないでください。センシティブな情報は環境変数で管理します。
この記事はClaude Code入門シリーズ(全10回)の第5回です。← 第4回:VS Code連携 | 第6回:エージェントモード →
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