はじめに
「インストールはできたけど、何を指示すればいいかわからない」
「どんな書き方で指示すればうまく動いてくれるの?」
「毎回長い指示を書かないといけないの?」
Claude Codeをインストールした後、多くの方が最初に直面するのが「どう使えばいいか」という壁です。この記事では、WordPressサイト運営でよく発生する作業を例に、Claude Codeの基本的な使い方を具体的に解説します。
前回の第2回:インストール・初期設定完全ガイドでClaude Codeを起動できた方は、この記事を読みながら実際に手を動かしてみましょう。
目次
- Claude Codeの基本的な操作の流れ
- 指示文(プロンプト)の書き方のコツ
- ファイルの読み込みと確認
- ファイルの編集を指示する
- コマンドの実行を指示する
- WordPress開発でよく使う指示パターン集
- Claude Codeとの対話を深める方法
- 作業を途中でキャンセル・修正する方法
- まとめ
1. Claude Codeの基本的な操作の流れ
起動から作業完了までの流れ
Claude Codeの基本的な操作は非常にシンプルです。
1. ターミナルでプロジェクトに移動
cd ~/your-wordpress-project
2. Claude Codeを起動
claude
3. 自然言語で指示を入力
> 〇〇してください
4. Claude Codeが計画を表示する
→ 「こういう手順で進めます」と提示
5. 承認する(Enterを押す)
→ 作業が実行される
6. 結果を確認する
→ 変更内容が表示される
承認の仕組み(パーミッションモード)
Claude Codeはファイルの編集やコマンドの実行前に必ず確認を求めます(デフォルト設定)。「このファイルを変更しますか?」「このコマンドを実行しますか?」という確認に対して、Enterで承認またはnで拒否します。
これにより、意図しない変更が自動で行われることを防いでいます。
2. 指示文(プロンプト)の書き方のコツ
基本原則:具体的であるほど良い結果が出る
Claude Codeへの指示は自然言語で行いますが、具体的なほど期待通りの結果が得られます。
曖昧な指示(NG):
> コードを直して
具体的な指示(OK):
> wp-content/themes/my-theme/functions.phpを確認して、
wp_enqueue_scriptsフックで読み込んでいるJavaScriptファイルの
deferアトリビュートを追加してください
良い指示文の3要素
① 対象を明確にする 「functions.php」「style.css」「特定のプラグインファイル」など、作業対象のファイルや範囲を指定します。
② 目的を説明する 「ページ速度改善のために」「セキュリティ強化のために」など、なぜその変更をしたいかを伝えると、より適切な実装を提案してくれます。
③ 制約条件を加える 「既存の機能を壊さずに」「WordPress標準の関数を使って」「子テーマで対応して」など、守ってほしい条件を明示します。
一度に頼みすぎない
複数の作業を一度に指示するよりも、一つずつ確認しながら進める方が安全で確実です。
# 良い例:一つずつ確認しながら進める
> まずfunctions.phpのバックアップ用コメントを確認して
(確認後)
> では、wp_enqueue_scriptsの記述を最適化して
3. ファイルの読み込みと確認
ファイルの内容を確認する
> functions.phpの内容を見せて
> wp-content/plugins/以下にあるプラグインの一覧を教えて
> style.cssで定義されているカラーコードをすべて教えて
ファイルを比較する
> 親テーマのfunctions.phpと子テーマのfunctions.phpを比較して、
重複している記述がないか確認して
特定の問題を探す
> このプロジェクトのPHPファイルで非推奨の関数(deprecated function)が
使われている箇所をすべて見つけて
Claude Codeがプロジェクト全体をスキャンして該当箇所を一覧にしてくれます。
4. ファイルの編集を指示する
基本的な編集指示
> style.cssのh2のフォントサイズを24pxから28pxに変更して
新しいコードを追加する
> functions.phpの末尾に、ログイン試行回数を5回に制限する
セキュリティコードを追加して。WordPressの標準関数を使うこと。
コードを削除・整理する
> functions.phpに重複しているwp_enqueue_scriptsの記述が複数あります。
整理してまとめてください。既存の機能は維持すること。
編集前に必ず確認が入る
Claude Codeは編集前に「このような変更を行います」と計画を示します。
Claude Code: 以下の変更を行います:
functions.php に追加:
+ function limit_login_attempts() {
+ // ログイン試行回数を制限する処理
+ }
+ add_action('wp_login_failed', 'limit_login_attempts');
この変更を実行しますか?[Y/n]
内容を確認してから承認できるため、安心して使えます。
5. コマンドの実行を指示する
WordPressでよく使うコマンド実行
> WP-CLIを使って、現在のWordPressのバージョンを確認して
> wp plugin listを実行して、有効化されているプラグインを教えて
> composerのインストールを実行して
ファイルのパーミッション確認
> wp-content/uploadsのパーミッションを確認して、
Wordpressが書き込みできる状態か教えて
コマンドの実行も確認が入る
ファイル編集と同様、コマンド実行前にも確認が入ります。意図しないコマンドが勝手に実行されることはありません。
6. WordPress開発でよく使う指示パターン集
パターン① エラーのデバッグ
> 以下のエラーが発生しています。原因を特定して修正してください。
Fatal error: Uncaught Error: Call to undefined function
get_field() in /wp-content/themes/my-theme/single.php on line 42
Claude Codeがエラーの原因(この場合はACFプラグインが有効でない、またはget_field関数の使い方が間違っている)を特定して修正案を提示します。
パターン② functions.phpへの機能追加
> functions.phpに以下の機能を安全に追加してください:
- 管理画面のフッターテキストをカスタマイズ
- WordPress本体のXMLRPCを無効化
- 管理画面のバーをフロントエンドで非表示
それぞれをわかりやすいコメントつきで追加してください。
パターン③ CSSのレスポンシブ対応
> style.cssを確認して、以下の要素がモバイル表示(768px以下)で
崩れている可能性がある箇所を指摘してください。
その後、メディアクエリを追加して修正してください。
対象要素:.site-header、.main-navigation、.widget-area
パターン④ プラグインのコードカスタマイズ(子テーマ経由)
> Contact Form 7のフォーム送信後に表示されるメッセージを
カスタマイズしたい。直接プラグインファイルは編集せずに、
子テーマのfunctions.phpでフィルターフックを使って変更する方法を
実装してください。
パターン⑤ セキュリティチェック
> このWordPressサイトのセキュリティ上の問題点を確認して。
特に以下の点をチェックしてください:
- wp-config.phpのパーミッション
- デバッグモードがオフになっているか
- ファイルエディターが無効化されているか
- xmlrpc.phpへのアクセス制限
パターン⑥ 一括置換・コード整理
> このテーマのすべてのPHPファイルで、非推奨になった
mysql_query()をPDOまたはwpdbを使った記述に置き換えてください。
変更前にバックアップ用のコメントを入れてください。
パターン⑦ コードの説明を求める
> このfunctions.phpに書かれているコードを初心者向けに説明してください。
各関数が何をしているか、なぜ必要なのかを教えてください。
7. Claude Codeとの対話を深める方法
作業中に追加の指示を出す
Claude Codeは作業中でも追加の指示を受け付けます。
> (作業中)やっぱり、変更前のコードもコメントとして残しておいて
説明を求める
> 今やった変更の内容を日本語で説明して
別のアプローチを提案させる
> 今の実装方法以外に、別のやり方はありますか?
それぞれのメリット・デメリットを教えてください。
/コマンド(スラッシュコマンド)を使う
Claude Codeにはビルトインのスラッシュコマンドがあります。
| コマンド | 内容 |
|---|---|
/help |
利用可能なコマンド一覧を表示 |
/clear |
会話履歴をリセット |
/status |
現在のセッション状態を確認 |
/exit |
Claude Codeを終了 |
8. 作業を途中でキャンセル・修正する方法
キャンセルする
作業中に Ctrl+C を押すとClaude Codeが停止します。
変更を元に戻す
> さっきの変更を元に戻してください
Claude Codeは変更前の状態を把握しているため、元に戻すことができます。ただし、Gitを使っているプロジェクトではGitで管理する方がより確実です。
> git diffで最新の変更内容を確認して、問題があれば元に戻して
一部だけ適用する
> 先ほど提案した変更のうち、CSSの変更だけ適用してください。
PHPの変更は今回は見送ります。
9. まとめ
基本的な使い方のポイント:
- 指示は具体的に(対象・目的・制約を明示)
- 一度に複数の作業を頼みすぎない
- 編集・実行前の確認を必ずチェックする
WordPressでよく使う指示パターン:
- エラーのデバッグ(エラー文を貼り付けて原因を特定)
- functions.phpへの機能追加(コメントつきで安全に追加)
- CSSのレスポンシブ修正
- セキュリティチェック
覚えておくと便利なこと:
Ctrl+Cで作業をキャンセルできる- 「さっきの変更を元に戻して」で戻せる
/clearで会話をリセットして新しい指示を出せる
次回の第4回:VS Code連携・IDE統合では、VS Code拡張機能を使ってエディター内からClaude Codeを活用する方法を解説します。
よくある質問(FAQ)
Q. 日本語で指示を出しても大丈夫ですか?
A. はい、日本語に完全対応しています。Claude Codeは日本語の指示を理解して、日本語で回答しながら作業を進めます。コード自体は言語に関係なく正しく処理します。
Q. 指示が長くなりすぎてしまいます。短くする方法は?
A. CLAUDE.mdというファイルにプロジェクトの共通ルールをあらかじめ記述しておくことで、毎回同じ内容を書かなくて済みます。詳しくは第5回:CLAUDE.mdで記憶を持たせるで解説します。
Q. Claude Codeが誤った変更をした場合はどうすれば良いですか?
A. 「さっきの変更を元に戻してください」と指示するか、Gitを使っているプロジェクトなら git checkout で元に戻せます。重要な変更を行う前にはGitでコミットしておくことをお勧めします。
この記事はClaude Code入門シリーズ(全10回)の第3回です。← 第2回:インストール・初期設定 | 第4回:VS Code連携 →
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